足助の子供たち

私の大好きな豊田市足助、たんころりん祭りに毎年伺っては軒づけライブ、そして「足助のかじやさん」というライブハウスでは独演会をさせてもらっています。前々から子供たちに落語をと声をかけていただいていたのが実現し、足助中学の生徒さんたち約二百名の前で落語の歴史や動作の説明から私自身どうして噺家になったかなどの話と落語二席、質疑応答も含めて二時間弱の公演をさせてもらいました。
質疑応答に30分も時間をとってあったので、そんなに質問来ないんじゃないですか?というと「いやいや、きっと大変ですよ」足助中学のОBとして企画してくださった奥村さんが笑っていましたが。その通りで、前半の私の講演を踏まえての突っ込んだ質問には驚きました。自分たちの将来を考えての質問から「失礼ですが年齢はいくつですか?」まで。半分以上の子供たちが『はいはい!』と手を上げる姿に感動しました。日本はまだまだ大丈夫、それより大人はしっかりせにゃ、こんな子たちの芽をつぶすこと無いようにしなきゃ!と思いました。
生徒会長さんのお礼の言葉、かっこいいハスキーボイスの女子ですが『私も地域のクラブでソフトボールをやっていますが、やはり菊千代さんと同じ男社会なので、お話を聞いていて共感しました』と言ってくれたのには、一晩語り合ってみたく思いました。最近の少子化問題で特に地方は、学校の統合で何時間もかけて小学校、中学校に通い、送り迎え等でもご両親の負担の多いことや、学校での部活などにも制限が出ている問題など、お話も伺いました。
足助はお祭りが盛んで、お囃子練習などで近所の子供たちが月に何べんも集まって先輩から教わったりしているので、地域での上下関係やつながりが深いのです。町全体が子供を育てているような感じがします。足助とのご縁、大事にしていきます。自称、足助観光大使菊千代です。